阪神冬の陣 大移動編③
~奇跡で敗北をぶっ飛ばす~


いいだろう 俺には奇跡の星がついてるのさ by DDK

2012年12月9日 午後4時 阪急電鉄車内

「昨日の出発がもう少し早ければ…
「イベントを一人で観に来れたのに…」
大阪になんて宿をとるから…」
TNBは一人焦っていた。
『この季節』に、『この場所』でしか見られない光の祭典を、
実はとても楽しみにしていたからである。
別に他人の出資馬がG1に出ようと知ったこっちゃない
いやいや、そんなことありませんよ by TNB

このまま京都でメシを食って帰るんじゃなかったっけ?
とポカンとしているDDK、MMKを連れて、
最終レースに手を出さずに
京都行きとは反対の電車に乗り込んだ、
までは良かったのだが、
それでも時間は強烈に押し迫っていた。

神戸ルミナリエ
大震災のあとの鎮魂を込めて
街を電飾で彩ろうと考えられた
年に数日だけの祭典である。
年に数日、夕暮れだけの時間帯、であるが、
今日は寒い人も少ないはずだから、
神戸にいられる時間が30分しかなくても
きっと大丈夫だよね!
無事計算どおりの快速にのり、
神戸三宮についた我々が目にしたもの、



それは、




群れ。波。うず。
どこまで続いてやがるんだってくらいの大群衆
あんな後ろから並び始めたら
何時間たっても目的地に到達する気がしないぞ!



と横をみると、




あっけにとられたTNBが。

さすがにかける言葉がみつからないくらいの
大惨敗


無理ですかね。
ヘコむTNB。



「甘い。甘いぞ我が後輩よ」
……つい言葉が出ていた。
策など何もないのに。


30分?別に本線に乗る必要はねーさ
バリケードの外から雰囲気だけでも
見に行ければ大成功
だろうよ!
と、励ましてみる。


思考停止のTNBと寒さに凍えるMMK、
ここに留まっていても仕方がない。
地図で現状を確認。
ピンク色が進入規制されている場所、らしい。

普通に会場に到達するためには
列を並ぶ他になさそうだ。

大通りの京町筋からなら
光の端くらいは見えるかもしれない。
行くか?帰るか?
ここで行くに3票入りました。
進軍です!

光を求めて歩いていく。
ところどころにバリケードと警備員がいるが、
特に声をかけてくる様子もない。
進入規制は完璧なんだろう。
その外からでもいい。


京町筋の奥まで進んできてしまった。
ビルの隙間に光の道が見える。



ここは声を大にして言いたい。
先のTNBのヘコみっぷりを見てわかるとおり、
我々は本線合流を
完全に諦めていた。
ここに来るまでに警備員とも何人もすれ違ったが、
誰も
我々を止めようとしなかった
これは意図されたものではなく、不正では全くない。
偶発的な事故なのだ。



その結果、

・・・・・・バリケード、なくない?
本線合流できちゃったよ!
いいのかコレで
他の人もワラワラ入っていくし、事故だから!


なんていう悪い冗談
これくらいにしておいてね、



さて、
光の通路に入りました。

綺麗ですねー
圧倒されますね


光の足元には
人影がわんさかいます


そこに立つんじゃないMMK!
兄弟二人+他人一人、交わす言葉も少なく写真撮影にいそしみます。


土産もきちんと買っていく。
もちろん自分用。今回は時間もないし。


阪神大震災の追悼。
温かい光が通る人を包みます。


光の城。
およそ半年前に来た東遊園地ではないですか!
あの時は何もなかったのに…
復興って素晴らしいですな!
それはチガウ


さあて、おしまいです。
時間は?

5分後の特急に乗らないと
京都先斗町の夕飯に間に合いませんよ!


駅まで猛ダッシュだ!
TNB「三宮そごうの限定商品を買っていこうかと」
DDK「じゃあ君はメシ抜きだな」
TNB「……なんだって!?

この期に及んでなんつう呑気なこと
おっしゃるのかね後輩君

阪神競馬場では役に立った身体だが、
素早い動きは苦手。
切符を買っていると
階上のホームに特急到着のアナウンス
やべえ 間に合わない!


駆け上がる!



駆け込む!



ドア閉まる!


駆け込み乗車は危険ですので
絶対になさらないようご注意願います



間に合った…
ちゃんと3人揃っているか…

と思ったら、



DDKが一番遅れていた。
他の二人は先着。
まあ、無事に先斗町に着けそうだ。
予定時間より1時間遅いけどな。
メシ食って最終電車、には間に合いそうだけど。
ギリギリすぎるスケジュール、
盛り込みすぎの行程。


うまくいくって凄いね俺達。
サンブルエミューズがグダった分、
幸運がこういう場面で使えて良かったホント


12月9日 午後7時 先斗町
ふぅ。
無事たどり着いて安堵のため息。


店に急ぐ。


先斗町 ふじ田。
準高級割烹 といったところでしょうか。
気軽に入れるところをセレクトしたつもりです。
が、座敷に通されちょっと緊張。

もうここからは時間気にしなくて良いし、
気楽なもんですよ!
↑いつものフラ(略

  
先附、造り
今日の悔しさも疲れもこれで癒されます
ありがとうございます


 
椀物、海老芋揚げ白味噌仕立て
素材の味と白味噌のハーモニー
幸せです 僕幸せどす


さて、ここの名物のひとつの鴨ロース石焼

ジュウウ と音を立てて
色づく赤身



たっぷりの葱を重ねて


湯葉で巻いて 食す。

広がる肉汁、葱の香り
それらをまとめる湯葉の風味と歯ごたえ
たまりませんな!!
これだから贅沢はやめられませんな!



さて、
トロ寿司を食って帰る・・・



って、ついでのオマケにトロ寿司かよ!

口の中でトロける脂身
幸福の極みであります




……と、満喫していたけど、

果たして時間は大丈夫だろうか。

あと40分!?
意外と迫ってるじゃねーか
 
鉢物と水物は急ぎで出してもらう
幸福の時間はあっという間に過ぎていった。

いやあ、堪能いたしました。
先斗町ふじ田さま ご馳走様でした。

さあ、無事に帰るぞ!
と、店を出たところに通りすがりの空きタクシー。
素晴らしい幸運。

こうして、新幹線最終5分前に京都駅に到着。

この行程を無事にやりきるってのは
まさに奇跡。
俺の幸運に感謝しろよTNBとMMK

と、自己愛が高まって帰路についた。
阪神JFは猛反省の結果、
安易に金を賭けない と心に決めた。
今回のレースは事故だ あれはしょーがない

  1. 阪神JF2012①