キャロットクラブ募集馬2025評価アドマイヤマーズ/オルフェーヴル/(サトノダイヤモンド)
アドマイヤマーズの1頭だけはもう6月くらいに書き上げてあったんすよね。
無事世の中に発刊出来て良かったです。
長距離好きの皆様、ダイヤモンド申し訳ありません、母高齢です。
父アドマイヤマーズ
アンフィトリテの24 牡 母9歳
母の評価
さて、当駒を既に狙い澄ましている人を1人知っているのだが、(いや、私も含めて2人か、)この牝系を大好きだと公言している彼が、2025年の桜花賞を見てこの馬を狙いに行かないはずがない。
やっぱりアドマイヤマーズはマイル馬を出すよなあ、と感慨深く今年の桜花賞を観ていた訳だが、2025年の桜花賞馬エンブロイダリーはアドマイヤマーズにクロフネなので持続力を要求されるマイルはぴったりハマっていた。逆にオークスで敗退したことからも、この父は活躍が限定されるのだろう。これは貶している訳ではなく、父ダイワメジャーの特徴をキチンと遺伝している、という点でとても素晴らしいことだ。ということは、ダイワメジャーと相性の良かったSad. Wel.も、(Aマーズ自身がシングスピールを持っていたとしても)アドマイヤマーズと相性が良い可能性はある。血の濃さで能力が削がれる可能性も有る。
2025年桜花賞馬エンブロイダリーは名牝ビワハイジ系の出身で、母母父はアグネスタキオンの早熟パワー系サンデー、母父はクロフネで米国型ノーザンダンサーとHold Your Peace、母ロッテンマイヤーは先行型短距離馬。アグネスタキオンとフジキセキの遺伝傾向は似ているし、トキオリアリティーだってビワハイジに劣らないマイラー名牝系である。トキオリアリティーにMeadowLake>Hold Your Peaceの持久力と言うか根性の源はある。母父カナロアが味を薄くしてしまっているがそれでも母母側への刺激が入れば、先行の短距離マイルでは良いスピードと持久力を引き継いでくれるはずである。血統図の上ではとても楽しみだ。
が、エンブロイダリーとの相違点は、牡牝の違いはもちろんだが、ビワハイジはNijinskyなどのお洒落なヨーロピアンを引いているのに対しトリオリアリティーはその母にIn Realityを引く米国筋肉血統という点である。相性の良いとされるSad. Wel.も近縁には居ない。足元の動きが硬いようなら要注意だが、そんなのをDVDで見極められたら、私はもっと競馬界で偉くなっているに違いない。
マジで期待できると思いますよルー君氏。
クラシックリディア24 メス 母11歳
マイラー牝系にこの父の組み合わせ、というのは牧場の狙いだと思うが、母父ハービンジャーがどう出るか。一見するとちょっとお洒落に寄っていて柔らか目かもしれないが、私にはどうしても愛馬が重なってしまうんですよね。(下図;マイワイルドフラワー牝系)
ダイワメジャーとハービンジャーの組み合わせ、と言えば近年の当クラブ一番馬ナミュール(父ハービンジャー、母父ダイワメジャー)なので、父と母が逆ながら好相性の実績はある。さらにナミュールに近づけるならダンシングブレーヴが必要だが、代わりにトニービン、というのはちょっとの違いに見えて大きな違いかもしれない。アドマイヤマーズ自身にすでにヨーロピアンの血が流れているので母側は米国血統の方が良いのではないか。牝系の祖マイワイルドフラワーはNorthen Dancer系の父にSir Gaylord、Blandfordとクロスの素をたくさん積んでいるが近親にCozzeneがいるようなバタ足マイラー血統である。ダイワメジャー由来のSpy Song、あるいは父母父Machiavellianといった米国血統の方がこの牝系には合うと思う。
この血統図を見て、あ、ナミュールみたいだ、と思えた貴方、そんな貴方はこの馬を遠慮なく狙いに行って良い。私は狙わない。そういった「浅い」人たち向けの罠を、私(達)は何度も踏んでいるのだから。
父オルフェーヴル
サーティーンスクエアド24 牡 母9歳
母はサンタアニタオークス3着。産駒は目立った活躍無し。母は大種牡馬Indian Charlieの血を引いておりダート馬っぽさを感じるが産駒は逃げ馬が多く器用さを欠く血統かもしれない。なんだって当クラブなのか、と思うが、上位クラブで結果が出なければ当然当クラブな訳で、この父もだいぶ性能がバレてきているし当然の成り行きだろうか。
母の血統図を見るとNasrullahが全体にべったり塗られており、前述したように砂のパワーレースが主体になるのは避けられない。オルフェーヴル産駒の活躍も将来は(スピード不足により)ダートに偏っていくと思うので、血の和合としては良いのかもしれない。せっかくなのでLt. Stevens>Rough Shudのクロスでも無いものかと探してみたが、私の検索では見つからなかった。特段、これが良い!という点は、私には見えない。
クルークハイト24 メス 母10歳
母の評価
血統評価なんて全く当てにならない、と自己卑下している私だが、この母への評価で予言した将来が今現実になっていることに感動している。母はダートで5勝、その初仔ルフクトス(父ニューイヤーズデイ)も2025年8月時点でダートを3勝とソニンク牝系のスピードと堅実さを後世に伝えている。私の血統評価を読んでこの母を持てた会員様、おめでとう。なんで私は持っていないのか、という疑問に触れてはいけない。別のクロフネ産駒(チャームクォーク;フェルミオン14)を買ってしまったんだ……(下図;ソニンク牝系)
父オルフェーヴルを配合してきた狙いは気性の軟化とダート適性だろうが、メスに出たのは痛かった。ただ、この母にはNureyevが含まれておりオルフェーヴルの売りの一つであるLt. Stevens>Rough Shudのクロスが入るという利点がある。クルークハイトの仔はクラシックとは無縁の砂一家になりそうだが、砂適性の割にスピードがありそう、という評価は、BCディスタフを制したマルシュロレーヌ(父オルフェ、母ヴィートマルシェ)の時に矢作調教師が述べていた「芝でも勝てるくらいのスピードあるダート馬」の傾向にハマる。
ダート路線も整備が進み、競馬にも多様化の波が訪れているということか。種牡馬オルフェーヴルの牧場残留を賭けた戦いでもあるので、ぜひ当駒には頑張ってもらいたい。ソニンク血統愛好家のルー君の好みとは少し外れるかもしれないが、正統派のダートの小銭稼ぎになるだろう。
父サトノダイヤモンド
ユールフェスト24/ライジングクロス24
2頭とも母高齢のため評価しません
(追加希望 ファーストフォリオ24)