キャロットクラブ募集馬2025評価スワーヴリチャード/エピファネイア
月火水 と連続更新して、もう大半は書き終えたでしょ(25%)
明日以降は更新止まります、ご容赦ください。
父スワーヴリチャード
メサルティム24 牡 母9歳
母 ピンクアリエス15
姉 メサルティム23 >結局他クラブへ
昨年の姉の時も血統図の美しさについて述べたが、今年も似たような配合で登場、これは相似配合を完全に狙っているということだろう。去年のシュヴァルグランよりは実績のあるスワーヴリチャードで、父母系のUnbridled’s Songは去年のMr. Pro.系よりも流行に乗ったパワー寄りのクロスである。反面、Blushing Groomのクロスが消えてRivermanのクロスに置き換わりスピードではやや劣る可能性も有るが、それは走らせてみないとわからない。
昨年は幼駒リストに載りながらなぜか他クラブへ流れた姉であるが、今年の弟は当クラブで間違いない……ないですよね?昨年の牝馬は4万/400口だったが、今年は牡ですし、一年間「待て」と焦らされたドMの母優先会員たちの愛が爆発すれば当然倍以上の金額がついても即完売だろう。
ルナリア24 メス 母14歳
父ネオユニヴァースの牝馬は皆「気性が悪い」と悪評があった記憶があるが、2003クラシック世代はネオユニヴァース(母エタン系)、ゼンノロブロイ(母Mr. Pro.系)ともに産駒は気性の悪さが目立ち種牡馬としては生き残れなかった。当母ルナリアは未勝利引退後の繁殖でもほとんど成績を残せておらず、このまま消えていくのだろう。と思わせておいて突然の当クラブ募集、サプライズで母優先会員はテンションが上がっているのではないだろうか。
母の血統図に居るSinndarはかつて私が所有したエーデルグランツ(父ディープ×母フォーシンズ)で苦い思いをしたので個人的には忌避したい。勝ちきれない善戦血統でディープの瞬発力ですら削いでしまい、かといって距離を伸ばせるわけでもなく、1勝してしまったが故に7000万の馬が引退まで微妙な走りを晒す事になった。当母は未勝利引退だったので傷も浅かったか。母の所属するムーンライトダンス家からはシゲルピンクダイヤ(父ダイワメジャー;桜花賞2着)、シゲルピンクルビー(父モーリス;フィリーズレビュー優勝)の姉妹が出ているので一概に牝系が悪いという訳ではないのだが、やっぱりネオユニとSinndarの組み合わせが悪いのだろうか。そのネオユニに向けてスワーヴリチャードとのNative Dancerのクロスが入るので、パワーの強化は見込めても気性の悪化は避けられそうもない。私が知る中での母父ネオユニの成功例セントメモリーズ(父エピファネイア×母ネオフレグランス)は父の近縁にNative Dancerを持たず、やはりネオユニへの刺激は悪影響の方が大きいのだろう。余談だが、ネオユニ産駒の代表馬ヴィクトワールピサは牝系が軽いMachiavellian系で、ネオフレグランスも同じくスウェプトオーヴァーボードの軽い血である。ネオユニへの刺激はMr. Pro.経由の軽い血の方が良い、とも言える。
久方に会える娘への会員様の愛を否定する意図は全くない。ただ、血統図から予測する未来は私には明るく見えない。
父エピファネイア
フィリアプーラ24 牡 母8歳
母の評価 プリンセスカメリア15
姉の評価 フィリアプーラ23
母は重賞フェアリーS勝利を含む2勝。その後中山や福島の重賞で掲示板があるが勝利には届かなかった。本来は後方一気の追い込みでこその馬だったのかもしれないが、クラシック以降は気性が萎えてしまっていたのかもしれない。もったいなかった。
姉フィリアプーラ23は昨年の最終募集リストに載らず行方不明。ついさっき似たような経緯の馬の評価を書いた気がするので、同じ書き方をすれば「ドMの皆様への焦らしプレイ」である。他クラブへ流出するよりはまだマシか。レイデオロ牝馬の初仔なので問題山積で競走馬登録されなかったと考えるのが自然かもしれず、改めて当駒に期待してみるのは良いと思う。
ただ、父エピファネイアの賞金順で見ると上位はサンデー系かキンカメ系で、父エピファネイア×母父ハービンジャーの活躍馬はNetkeibaの2ページ目まで進めないと居ない。エピファネイアの良さを出すには日本流行の血を入れるか、あるいはダノンデサイルのようにSeattle Slewのクロスを重ねるか、だと思う。他の馬で述べたようにハービンジャーは柔らかさが過ぎるので、芯を入れていった方が良い。ということは、この種牡馬では無い、んじゃないかなぁ。
クラブの焦らしプレイで会員様の財布のひもは緩んでいると思われますが、値段も相応に高くなりそうで皆様要注意ですぞ。
プルメリアスター24 牡 母12歳
姉の評価 プルメリアスター19
兄の評価 プルメリアスター23
姉セラディーンはデビュー戦で骨折引退。こればかりは仕方ない。牝系はクラブお抱えのリリサイド家で、問題が無ければ2歳秋にデビューできる馬がほとんどである。ただし事故率は高く、クラシック期間内に重賞を経験した(上位で勝負できた)馬は1頭のみである。
(下図;リリサイド家 !が怪我、gが重賞経験 出走・勝利は3歳未勝利期間までを集計 デ歳月=デビュー年月)
この家系とRobero系種牡馬の組み合わせは幾度となく試されているが、一番上手くいったのがココクレーター(プルメリアスター20;フラワーカップ5着)で現在までに3勝。Kim厩舎から転厩してからの成績は散々だが、牝系としてはやや晩成傾向だと思うので復興を期待したい。Sad.Wel.のクロスが入るのでやはり晩成・中距離以上の適性になっているのだと思う。
このココクレーターと同配合で今回は牡、改めて期待したいところではあるがこの事故率の高さを無視して購入に踏み切れるかというと、ちょっと怖い。人気の牝系なので私が懸念しようがしまいがどうせ即完売だろう。
ドナウデルタ24 メス 母8歳
母ドナウブルーは個人的にはとても好きな馬だった。当時3連複にハマっていた私に、4着病(5着も含む)という恐ろしい病の存在を植え付け、それでも何度かは3着に入って大きな配当をもたらしてくれた。4コーナーでいつも良いポジションにいるこの馬を応援していた。妹ジェンティルドンナよりも、私はドナウの方が好きだったかもしれない。その孫が、サンデーの垣根を越えて当クラブで募集である。
母ドナウデルタは芝マイル近辺で5勝。重賞では見劣ったもののなかなかの成績を残している。初仔(父モーリス・メス)は4000万でサンデー募集。当クラブに下りてくるような理由は見当たらないのだが。ということは馬体か。
近親のレッドイステル(父エピファネイア、母父キングカメハメハ)が2戦目を快勝しているがこれだけではサンプル不足である。母の妹ジェンティルドンナの仔モンティルドンナ、ではなくてジェラルディーナがエリザベス女王杯を勝っているのでRoberto系との相性は悪くはないと思う。
推測だが、ジェンティルドンナ24が8000万、ジェンティルドンナの仔モアナアネラ24(父エピファネイア)が6000万で募集されているので、同牝系に同系種牡馬の組み合わせはサンデー内で飽和している。成績の劣る当母の仔が弾かれて当クラブ、ということだろう。
肯定的に考えれば、これは牝系を大事にする当クラブにとって、新たに良牝系を迎え入れる大きなチャンスである。値段は小口クラブにありがちな8000万と言われても文句は言えない。当駒単騎で考えれば回収不能な金額であっても、将来当クラブで楽しもうと思うのであれば、特に良い牝系に巡り合えていない会員様は、母優先の競合しない当駒を狙いに行ってもいいのではないだろうか。良い牝系を複数持っていると自負している私も、当然狙いに行くが。
イカット24 メス 母7歳
母イカットはクロノジェネシスに帯同し渡仏、そのままビザ目的に海外婚約をして(違う)日本に戻らず欧州で繁殖入りになった、らしい。海外に嫁に行ったんじゃなかったのか?なぜ2番仔が父エピファネイアで、しかも当クラブで募集なのか?事情は分からないが、出戻り娘に事情なんて聞くもんじゃないよ、無粋ですよ。名牝の末裔なので素直に歓迎したい。
母母Roger’s Sueの初仔Turbulent Descent(父Congrats)がアメリカG1を複数勝利していて、他にも同牝系から欧州での活躍馬も出ているが日本馬場への適性は微妙である。Roberto系との組み合わせも近縁を見渡す限り居ない。
となると、いつもの妄想で話すことになるのだが、先ほどのアメリカ活躍馬はCongrats>Seattle Slewのクロスを持っておりダートでのスピードに優れていた。当駒の血統図は一見するとサンデー系のクロスが目立つが、父のGold Meridianと母のSlew o’GoldでSeattle Slewのクロスも出来ている。2023年のダービー馬ダノンデサイルは父エピファネイア、母父CongratsでSeattle Slewのクロスを活かしていた。Congratsが強いだけでは?という疑念もあるが、昨年述べているように、Nasrullahの味付けがあるエピファネイアと当母の配合は大いに期待したい。
良牝系ではあるが日本での実績は乏しく、前述したドナウデルタに比べれば知名度は低い。Nasrullah要素があるので配合の妙はこちらにありそうな気もするが(砂向きになる可能性も有るが)、値段の差はつけてくると思うので、あえて安価なこちらを狙うのも手かもしれない。
(追加希望;ルージュバック24・父エピファネイア)