全国見聞録 ~Vmax行脚論~
夢の実現 北海道周遊編①
~儲けた金は全額元に戻す~
2006年 6月4日 午後5時頃 京王線車内
確かに、香港馬2頭からアサクサデンエンに流していた。
「それはさっきも聞きましたよ先輩」
しかも500円。
「ええ」
三連複は560倍。
「顔色悪いっすよ」
両親は、「こんな女の子が彼女だったらいいのにねー」とか、
過去に失敗した古傷を
全く遠慮せずほじくり返しているが、
この時の私には、それを返す余裕もない。
私の記憶が確かならば、インターネットの口座に
払い戻し¥280,000以上が
振り込まれているはずである。
人生のピークってのは、
突然やってくるもんなのですね。
自分の金を一円も使わずに
北海道回遊できちゃうなんて、
最高じゃないですか。
2006年 7月某日
人生で
瞬間風速最大
だったあの日から一か月と少し。
あれから連日「ゼロ円旅行 北海道」みみっちい話だなという
ツーリング雑誌を眺めて、
正直業務どころじゃなかった。
同僚のみんな すまん
ちゃんとみやげ話は持ち帰ってくるから。
黒写真の謎はあとで明らかになります
妄想力を働かせて場面を想像してください
2006年 7月9日
日曜の勤務をこなしてからが旅行のスタート。
人生初のロングツーリングです。
400cc乗ってた頃なんて 故障の連続で
とても遠くなんて行けなかった
なぜなら金がなくて修理出来ない箇所ばっかりだったから
まあ、あぶく銭で豪遊できるのだから、
今回ばかりは自分の運に感謝せねばなるまい!
首都高を越えて茨城県大洗へ。
当時は深夜便っつうのがあって、
夜11時頃出発の便があったんですよ確か
当日21時頃からもう待ちきれずにフェリー乗り場をうろつく。
待ちきれないライダー多数
無事出港、早々に眠りに
つけるわけない。
興奮で寝つけず、そのまま次の日へ。
フェリーって意外と揺れないのね
私が船酔いに強いのかしら
7月10日
夕方4時 苫小牧港へ到着。
ヒャッハー 陸だー!
ジードの皆さんがジャンピングアタックで
大地へ飛び出していきます
こちらも負けていられない
が、いきなりの自作ピロピロ※が作動
そういうことですか 出たところを狙うなんて
やるなぁ 道警
※車用の装置を無理やりバイクにつけ、
防水加工を施した自作品
なんとなくヤバい気配を察知してピロピロ鳴る
こちらがわかると同時に相手にも存在がわかる諸刃の剣パーツ
ちなみに もう今はついてませんから
やっぱりジードのメンバー数人が
青い制服のコワ面の人に茂みの向こうに拉致されていました
旅の開始5分 お悔やみ申し上げます
納税お疲れ様です
苫小牧の4車線道路
フリーダム!
道路広い!
などと意味不明な言葉を叫び、東に向かう。
それにしても、
午後6時とは言え、
7月ってこんなに寒いもんですかね。
自動車道は誰も走っていない。
フェリーに居た多くのバイカーはどうした。
雨が降ってるから じゃないですかね。
この大雨の中テントを張れだと?
死ねというのかね君は
あれ 雨までは妄想できなかった?
しかもキャンプ場が雨で閉鎖とかどうなってんだ
寒すぎて死ねるわ 夏とは思えないし
正直北海道をナメてました すみません
心が折れかかる。
地図によれば、この周辺1キロくらいにユースホステルがあるらしい
新冠ファンホースYH
若いお兄さんお姉さんが「今日空き部屋ありますよ」とのこと
いやマジで良かった
あの2人はカップルかな
夫婦かな
夫婦の夜を俺が邪魔していいのだろうか
……などと妄想しながら宿に入る
ん?馬の写真ばかり?
うおお テンポイントの遺髪じゃないか
向こうにはジャングルポケットの
ダービーゼッケンだと
ここでまさかの感動の品々
旅の初日にいいもの見れた……
ふかふかのベッドで気持ちよく就寝。
7月11日
サラブレッド銀座 日高町
朝には雨が上がっていた。
どんよりとした雲の下、
えりも岬を目指します。
が、その前に、
ヒシミラクルさんとカルストンライトオさんに
ご挨拶しに行かないと。
レックススタッドへ向かう。
ここで、まさかの看板
「種牡馬見学は7月16日からです」
一週間後かよ!
飼育員さんに頼んでもダメでした…
そりゃそうだ
馬具コーナーを見て 高い とか考えて終了
TNBの土産を馬用サポーターとかにしちゃうところだった
危ない危ない
気持ちを切り替えて、えりも岬へ。
が、さすが北海道。
簡単には行かない。
行く手をえりも名物 濃い霧が遮る
2m先が見えない
霧の中から突然
ダンプカーが飛び出してくるとか
北海道 ハンパないな
えりも岬
霧で全く見えません。真っ白。
真っ黒とか言うな
北海道最南端到達証明をもらって、
さて、十勝から屈斜路湖を目指しましょう
悲劇はこの一時間後。
まさかの展開が待っていた!!
第2幕 4次元の衝撃