夢の実現 北海道周遊編②
~儲けた金は全額元に戻す~


7月11日 午前12時

えりも岬は霧で視界ゼロ
さらに東へ向かい、
十勝平野を北に突っ切る。

途中で豚丼、チーズなどを食し、
満腹。寒さが限界に達したのでカッパを着こむ。

そして、屈斜路湖を目指して高速道路へ。

この時悲劇
すでに
起こったあとだった。


だからド●キ●ーテの安いカッパなんてやめておけばよかったんだ

あまりにもまっすぐ伸びる高速道路

気持ちよさがハンパない

これは写真撮るべきだろう

と、

カッパのポケットの中のインスタントカメラを探す。

ん?

いやにポケット深くない

ていうか

底がない?

4次元ポケット??

いや冗談抜きで、

ポケットの底が抜けて
ただのトンネル
になってるじゃねーか!!


おい、ここまでの旅の記録のカメラは!
えりもの最南端到達証明書は!


十勝平野に撒いてきちゃった
ってことですか……


テンションが一気に下がる。
ちーん

前のページの黒い画像は
「写真 失くしました」のアピールでした
てへっ


まあ…
別に事故った訳じゃないからな…

新しいカメラの袋を剥いて、
先を急ぐ。

道東自動車道で足寄まで到達。


オンネトー 周辺

キタキツネの子供に出会った。
後ろの荷物からカメラを取り出し…たら逃げられてしまった。

ポケットが使えないせいで……

野生の王国ですね。


霧の阿寒湖を越え、
屈斜路湖のほとりのライダーハウスへ到着。

宿泊費1000円
安。

ゼロ円旅行」おすすめの宿なのだから
間違いないだろう。


……タフネスさを試されるという意味で。

風呂は近くの公衆浴場へ。
天然温泉の公衆浴場とか贅沢です。

さっぱりして帰るところで
ついつい調子に乗ってスピード上げたら
カーブの出口にシカの親子が!!

危なかった 気をつけましょうね

宿でも夕食を出す と言われたものの、
カレー500円の内容に納得できずに
外で食べることにした。

アイヌのジンギスカン
の看板を見て、即決定。

店に入ると、

平日の夕方だけあって、だれも居ない
店の人もいない。

どうなってんだ??

「いらっす●×※!?」
と、奥からお婆様が登場。
「ジンギスカンを」
と頼むと、

ごはんだえ
と意味不明な答えを残して引っ込んでしまった。

ネタを狙いすぎて店選びを大失敗したのでは?
と、心配になる。
このままではたまごごはんが出てきても
文句は言えないだろう。

20分ほど待つと、
なぜか中年の男女と3人の子供、家族が登場。

いったい何が始まるんだ?
俺のことは放置か?

と、フライパンから料理を取り分け、
一皿を俺へ運んできた!

その後、お婆様がごはんを運んできて、
はい あんたの分」とのこと。

……あー、うん。つっこんでいいのかこの状況

子供たちが手を合わせ、
「いただきます」

つられて俺もやってしまう。

マトン入り野菜炒めなので
これがジンギスカンかどうかは怪しいが、
味付けは濃いめで疲れた体にちょうどいい。

向こうの家族の食卓では
意味不明な言語が飛び交っている。
アイヌ語? わからん。全くわからん。

いや、でも料理は不思議とおいしかった

お礼を言って金を払って出る。

なんだったんだろう
屈斜路ではああいうレストランが主流なのだろうか

宿に戻ると、
食堂のテーブルが片付けられ毛布が敷かれている。

掛け毛布を頂き、自分で場所取りして寝てください とのこと。

なるほど。

食堂の床にね。
毛布で床の掃除にもなって一石二鳥とか
やかましいわ
慣れないノリツッコミをしてみた。

ジンギスカン屋でノリっぱなしで
突っ込めなかったもので……


場所取りに出遅れた。
出入り口付近になってしまった…

ゼロ円旅行」め……

寝るまでの間、
「どこから来ました」「どこそこはああだった」
VMAXかっこいいっすね」「あらそうエヘヘ
など、初対面のバイクライダー達と
それなりに話が盛り上がり、就寝。


③第3幕 道の果てへ


 

  1. 北海道周遊編①