キャロットクラブ2024募集馬の血統評価・ナダル産駒

今日の投稿でほぼ前半終了。
後半の方が大変だとはわかっていますが、
やりとげますよ!多分。

父ナダル

 初年度産駒が2024年6月デビューし7月現在までで既に3勝を挙げており新種牡馬としては異例の好スタートを切っている。血統表を作るまでは「なんとなく大柄なダート馬」と思っていたが、色付けをしてみると似ている種牡馬が思いつく。Roberto系で母父Nasrullah系、シンボリクリスエスである。さらにMr. Pro.のクロスでスピード活性を、Pleasant Colony>Ribotで馬格をそれぞれ遺伝させるので主に短距離でスピードのある馬を量産する可能性がある。母父Pulpitなのでダート寄りになるのは仕方ない。上手くいけばRoberto系×Ribot系の大種牡馬ブライアンズタイムに……というのは妄想しすぎだろうか。
 父譲りの大柄な馬体とデカい顔の産駒を見ると、この馬の遺伝力の強さを感じる。世界的には衰退傾向にあるRoberto系だが、ぜひ辺境の国日本で繫栄してほしい。

リャスナ23

母7歳 牡 母優先  母募集時評価
 母はゴールドティアラの血を引き重賞馬ステファノスの全妹、遅めのデビューから堅実に走り2勝で引退。その初仔に当父が選ばれた。Seeking the Goldのクロスが入るので短距離向きになるだろうし欧州の因子は少ないのでディープが表に出てくることは無さそうである。母の血に眠るダート活性への期待を込めた配合であり、馬格が大きければ名牝系復活の期待は膨らむ。牝系からはやや成長が遅めなので父がそこをカバーできるかが鍵か。
 何より当駒は、母父ディープ牝馬の相手をやっきになって探しているノーザンファームの希望の一頭になってほしい。大げさに言えば、この仔のような配合パターンの成功が、血統の袋小路に嵌っていく日本馬産界の未来を変えてくれるかもしれないのである。

ディーパワンサ23

母9歳 牡 母優先  募集時母評価
 母はスピードと故障が同居するシンハリーズ血統の出身で阪神JF4着のあとにオークスまで挑戦、そこで疲労回復のための休養に入ったはずだったが軽度の屈腱炎が判明、復帰したものの輝きを取り戻すまでには至らず引退した。予想通りと言えば予想通りだが、これはこの血統の宿命なので仕方ない。
 初仔マハーワンサ(父ドゥラメンテ)は脚部不安で未出走引退、2番仔チューラワンサ(父レイデオロ)は入厩したものの400kg台、と仔出しが良いとは言えない母だが、当父との配合でどうなるか。レイデオロでも小柄に出てしまうということは似たような配合の当父でもハードルは超えられないかもしれない。足元が頑丈ならそれでも走りそうだが、短距離ダートで小柄な馬が活躍する未来を想像するのはなかなか難しいし、怪我との隣り合わせも怖い。

ランズエッジ23

は母高齢のため評価しません

ベルプラージュ23

母12歳 メス 母優先
 もう私の手に戻ることは無いだろうと思っていた。仔が活躍するのを、まるで別れた妻の子が甲子園で活躍するかのような複雑な、でも愛のある温かい気持ちで見守っていた。経験のない皆様はこの文章を見て笑うだろうが、いや私だって離婚の経験はないが(そんな事になったら私の結婚式で祝言を述べていただいたTNB氏が大混乱してしまうのではっきりと否定しておくが)、追分ファームという遠方の実家からキャロットクラブに来てくれたのだ。卒業後は実家に戻ると知っていても、私は別れがとても悲しかった。娘が再び当クラブに来てくれた。付いている牡なら上位クラブでの募集だっただろうし、兄にとん挫があったから当クラブに下りてきたのだろう。そんなことは関係ない。また会えて、投票できる権利を得たのだ。母を一口持っていた私は大喜びで当駒を迎えたい。
 初仔ロスコフ(父オルフェーヴル)は紆余曲折を経て飛越馬として活躍し重賞2着に食い込んでいる。オペラプラージュ(父シニスターミニスター)は新馬戦の京都ダートで叩き出した勝利タイム1:54.8が破格の好タイムと持ち上げられ将来を嘱望され、しかし骨折判明によりクラシックを棒に振った。母も2歳で剥離骨折を経験しており遺伝的なものなのだろう。母の持つスピード活性はちゃんと仔に受け継がれている。
 特にこのオペラプラージュにスピードがありそうだというのは母側のA. P. Indyの因子がきちんと機能しているという事の証明であり、父ナダルともA. P. Indyのクロスをつくるので当駒も同じようなスピード能力の高さが期待できる。メスなので体格は気にはなるが、そこはきっと父がなんとかしてくれるだろう。というか、遺伝子だの能力だの体格だのとは関係なしに、当母の仔が持てる(かもしれない)ことが待ち遠しくてならない。兄弟の活躍状況から人気しそうではあるが、喜んで競合するぞ私は。

前半の締めにベルプラちゃんを持ってこられたのは
ちょうど良かったですね。
後半もそのうち書きます。